新暦までの歴史簡易年表
紀元前150億年 宇宙開闢・唯一惑星が誕生して半球惑星になる
紀元前45億年 クナウザス世界の区域限定・混沌の渦形成
混沌期~紀元前二十億年  
神話期~紀元前十億年 (ここまでを創生紀と称す)
古生代~紀元前数億年 (至低紀などを含む)
中世代~紀元前数百万年 (浮島空紀などを含む)
近代~新暦元年以降 (低次元宇宙より入植軍来襲・クナウザスという世界名が初めて使われる)

創生

 とある超高次元の宇宙空間。
 あまりにも複雑で多すぎる意義と素材が詰め込まれた、高密度のガスに覆われた白っぽい宇宙空間の中。巨大な星が一つだけ団子のように生まれた。
 さらにこの星の特殊な重力波が空間を捻じ曲げて虚無の世界に繋がる穴を開け、せっかくできた星も引き裂かれて半分になってしまう。
 飲み込まれた半分が時空の穴に栓をし、半球惑星はかろうじて現存。このときの勢いによって周囲のガスが攪拌され、半球面上を覆う巨大な渦が形成される。極々小さい針の穴のようなガスの中心は、台風の目のように周囲の渦と物質やエナギーを遣り取りしていく(45億年前)。
 次第にその周囲はエナギーが濃すぎるために虚無と同じような状態になり、中心を守る分厚い壁となる。渦の勢いは逆に中心部分に引き込まれ、有機物を含めた多様な物質、特に多量の梵子を含んで中心世界を攪拌し続ける。これを一般に『混沌の渦』と称する。
 なお、中心の面積はちょうど地球表面と同じ、さらに位置も捩れの位置であるが相関がある。
 混沌の渦は地球における古代の海洋、それ以上に力強い役割を果たし、結果、ありとあらゆる可能性を実現させ、無数の生物がほとんど同時期に発生。進化と滅亡を繰り返し、数億年という短期間で後世の生物層の92%に当たる生物門が出現する(20億年前)。
 中でも梵子を大量に取り込んで生活することで、文明などという概念すら通り越し、神をも恐れぬ強大な力を秘めた竜や魔族といった者達が食物連鎖の頂点に君臨し、昼も夜もない暗黒の世界で日夜激しい生存競争を繰り広げた。